宿院頓宮の境内には、「飯匙堀」と呼ばれる、古くからの伝承が残る場所があります。
この飯匙堀には、日本神話に登場する海幸彦・山幸彦の物語にまつわる不思議な言い伝えがあります。
昔、海の幸を得ることを得意とする兄の海幸彦と、山の幸を得ることを得意とする弟の山幸彦がおりました。
ある日、二人は互いの道具を取り替えましたが、山幸彦は兄から借りた釣針を失くしてしまいます。
兄から釣針を返すよう求められ、困り果てた山幸彦は、海神の宮へと赴き、そこで海神の娘である豊玉姫と出会います。
やがて山幸彦は海神の助けによって失くした釣針を見つけ、故郷へ帰る際、海神から不思議な力を持つ二つの宝珠
「潮満珠(しおみつたま)」と「潮干珠(しおひるたま)」を授かりました。
潮満珠は潮を満ちさせ、潮干珠は潮を引かせる力を持つと伝えられています。
山幸彦はこの二つの宝珠の力によって兄の海幸彦を改心させ、兄弟は和解したと伝えられています。
この二つの宝珠のうち、潮干珠が埋め納められた場所と伝えられているのが、宿院頓宮境内の「飯匙堀」です。
一方、潮満珠は住吉大社境内の摂社・大海神社前にある「玉の井」に納められたと伝えられています。
飯匙堀は、その形が飯匙(しゃもじ)に似ていることから名付けられたといわれ、雨が降っても水がたまらない不思議な空堀として知られています。
また、毎年八月一日に斎行される頓宮祭においては、この飯匙堀を祭場として「飯匙堀祓神事」が執り行われます。

【参拝のご案内】
- 神社名: 住吉大社 宿院頓宮
- ご利益: 開運・心願成就 / 厄除 / 家内安全 / 学業成就 /
- アクセス: 大阪府堺市堺区宿院町東2丁1-6
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